LINEにAIを導入する方法|AIチャットボット(β)とAI顧客対応サービスの設定・接続

LINEにAIを導入する方法が決まったら、必要な権限と回答材料を揃え、設定・接続・テストの順に進めます。LINE公式のAIチャットボット(β)と、ChatGPTなどの生成AIをLINEと連携するAI顧客対応サービスについて、公開までに確認したい点を整理しました。方式に迷っている方は、AIチャットボット(β)とAI顧客対応サービスの違いからご覧ください。

先に結論

接続できても、回答品質を確認してから公開します。

選んだ方式によって設定は異なります。AIチャットボット(β)はLINE Official Account Managerで設定し、AI顧客対応サービスは接続先の案内に従ってLINEとつなぎます。どちらも、接続だけで公開せず、回答・答えられない場合の案内・担当者が返信する方法を確認してから公開します。

方式が決まったら、導入準備へ進みます

このページは、LINE公式のAIチャットボット(β)またはAI顧客対応サービスを選んだ後の設定・接続・テストを扱います。まだ方式を決めていない場合は、AIチャットボット(β)とAI顧客対応サービスの違いを比較する記事で判断材料を確認してください。

導入前に確認すること

設定画面を開く前に、回答材料・権限・試す範囲を揃えます。方式によって追加で必要な項目だけ確認してください。

共通準備

  • 運用対象と回答材料対象ユーザー、FAQ、営業時間、利用条件、未回答時の案内、更新責任者を決めます。
  • 権限と担当者LINE公式アカウントの管理者、回答内容を確認する業務担当、公開可否を決める責任者を揃えます。
  • 試す範囲専用のテスト用公式アカウントを使うか、利用者を限定できる範囲を決めます。

AIチャットボット(β)を使う場合

  • Web版管理画面と対象条件AIチャットボット(β)はWeb版のLINE Official Account Managerからのみ利用できます。管理者が利用条件と対象外業種・アカウントを確認します。
  • Q&Aと利用条件登録するQ&Aと対象条件を確認します。Q&A登録・応答テストと、本番でAIを使うためのChat Pro条件は分けて確認してください。

AI顧客対応サービスを使う場合

  • Messaging APIとプロバイダー接続先から自社側の設定を求められた場合に、管理者がMessaging APIを有効化します。プロバイダー(チャネルをまとめる単位)を選ぶ権限と、選択後に変更できる範囲を確認します。
  • 接続先と認証情報接続先サービスの案内を確認します。チャネル情報や認証情報が必要と指定された場合だけ、安全な管理方法を用意します。

方式を設定・接続する

準備ができたら、選んだ方式の手順だけ確認します。AIチャットボット(β)はLINE Official Account Managerで設定し、AI顧客対応サービスは接続先の案内に従って進めます。

LINEのAIチャットボット(β)を設定する

AIチャットボット(β)は、登録したQ&Aから回答を選んで返信する機能です。Web版のLINE Official Account Managerからのみ利用できます。詳しい対象条件はLINEヤフー公式マニュアルで確認してください。

  1. Q&Aを登録する

    回答の基準にするQ&Aを登録します。登録できる件数や対象条件は変更されることがあるため、公式マニュアルで確認してから登録します。

  2. Q&A応答テストを行う

    登録した質問の言い方を変えた場合や、登録していない質問への案内を試します。現在の設定でどの回答が返るかを、公式マニュアルのQ&A応答テストで確認します。

  3. 応答設定と本番利用の条件を確認する

    Q&A登録・応答テストと、本番でAIを使うためのChat Pro条件を分けて確認します。担当者が返信する場合は、応答時間内外の設定と手動チャットの利用方法も確認してから有効化します。

応答メッセージを併用する場合は、AI・固定文・担当者の担当範囲が重ならないように設定します。固定文の詳しい設定は自動応答の記事で確認できます。

AI顧客対応サービスをLINEに接続する

接続方法はサービスによって異なります。まず接続先サービスの案内を確認し、自社側でMessaging APIやWebhookの設定が必要な場合だけ、以下の手順へ進みます。

LINE公式アカウントとAI顧客対応サービスの連携図 ユーザーがLINE公式アカウントに質問し、AI顧客対応サービスが回答を作ってLINEへ返す流れ。 ユーザー 質問を送る LINE公式アカウント 質問を受け、回答を表示 Webhook/Messaging API AI顧客対応サービス 回答を作る 質問 Webhook Messaging API
AI顧客対応サービスとの基本的な連携。実際の設定項目は接続先サービスによって異なります。

接続先サービスの設定を確認する

管理画面で求められる情報、接続後のテスト方法、担当者へ切り替える方法を確認します。完成済みのサービスでは、接続先がLINE側の設定を案内または代行する場合があります。

Messaging API・Webhookを自社側で設定する場合

  1. LINE Official Account ManagerでMessaging APIを有効にする

    自社側で設定する必要がある場合は、「設定」からMessaging APIの利用を有効にし、プロバイダーを選びます。既存プロバイダーの権限がない場合は管理者に操作を依頼します。手順はLINEヤフーのMessaging API手順で確認できます。

  2. チャネル情報を確認する

    LINE Developersコンソールでチャネルシークレット(接続先の認証に使う秘密情報)を確認し、チャネルアクセストークン(Messaging APIを呼び出す認証情報)を発行・管理します。どちらも公開資料やチャットにそのまま貼り付けません。

  3. Webhook URLを登録する

    接続先サービスから提示されたHTTPSのWebhook URLを登録する場合は、検証を実行して成功を確認し、「Webhookの利用」を有効にします。Webhook URLは1つだけ設定できます。受信の仕組みはLINE DevelopersのWebhook説明で確認できます。

  4. 接続先サービス側に情報を渡す

    接続先サービスの設定画面に、必要なチャネル情報やWebhook設定を登録します。サービスごとに必要項目が違うため、管理画面の案内に従い、送信後は接続テストを行います。

自社開発する場合

自社サーバーへ直接つなぐ場合は、Webhookの署名を検証してからイベントを処理し、AIの回答をMessaging APIで返します。チャネルシークレットとアクセストークンを安全に管理し、ログとエラー処理で障害を追跡できる状態にします。完成済みのサービスを使う場合は、受信・署名検証・返信をサービス側が担うため、自社実装が不要なこともあります。

二重返信と手動対応を設定する

二重返信を防ぐ

AI顧客対応サービスをつないだのに、LINEの固定文とAIの回答が両方届く場合があります。LINE公式アカウントのあいさつメッセージや応答メッセージが有効なまま、AI顧客対応サービスも返信している状態です。

  1. 現在の応答設定を確認する

    あいさつメッセージ、応答メッセージ、応答時間内・外の応答方法を一覧にします。

  2. AI顧客対応サービスに任せる範囲を決める

    AI顧客対応サービス側ですべて処理するなら標準応答をオフにします。併用するなら、キーワード応答だけ固定文にするなど、担当範囲を明文化します。

  3. 1つの質問で確認する

    同じ質問を送り、返信が何件届いたか、どの機能が返信したかを記録します。設定変更後は、友だち追加時のあいさつも別に確認します。

担当者が返信する条件を先に決める

AIチャットボット(β)は、回答が見つからない場合にシステムメッセージを返すことがあります。自動で担当者へ転送されるとは限らないため、回答できない質問、個別判断が必要な相談、クレーム、個人情報を含む照会について、案内先と担当者が返信する方法を決めます。

案内先、営業時間外の扱い、停止・切り戻しの責任者を確認してからテストへ進みます。

公開前にテストする

接続できたかだけでなく、利用者が受け取る返信と担当者への案内まで確認します。テスト用アカウントか利用者を限定できる時間帯を使い、本番利用者への誤配信を防ぎます。

  1. 返信が1回だけ届くか確かめる

    標準応答とAIの返信が重ならないか、友だち追加時のあいさつも含めて確認します。

  2. 代表質問と質問の言い換えを試す

    登録済みの代表質問、言い換え、表記揺れを送り、意図した回答が返るか確認します。

  3. 答えられない質問を送る

    未登録の質問や情報が不足する質問に対して、案内先や回答できない旨の表示が正しく出るか確認します。

  4. 担当者が返信できるか確かめる

    個別判断が必要な相談やクレームを受けたとき、担当者が確認できる場所と返信方法が機能するか確認します。AIから自動転送されるとは限らないため、手動での対応手順も試します。

  5. 停止・切り戻しができるか確認する

    返信を止める方法、元の応答へ戻す方法、判断する担当者を確認します。テスト結果には入力文と返信内容だけを残し、秘密情報は記録しません。

公開後に改善する

公開後は、回答数だけでなく、未回答・誤回答・担当者対応・参照情報の更新を確認します。頻度と影響の大きいものから、少しずつ改善します。

  1. 未回答と誤回答を集める

    回答できなかった質問、誤回答、担当者が対応した質問と、担当者が応答するまでの時間を記録します。

  2. 参照情報を更新する

    古い情報を参照した回答がないか確認し、営業時間、利用条件、予約導線など、変更されやすい情報に更新日を付けます。

  3. 担当者が対応する範囲を見直す

    AIに任せる質問と担当者が判断する質問の境界に加え、停止・再開する条件と判断者を定期的に確認します。

  4. 変更後にもう一度試す

    設定変更後は、代表質問・未回答・二重返信・担当者への案内を再度テストしてから公開状態を維持します。

よくある質問

AIが答えられないと、自動で担当者へ切り替わりますか?

自動で担当者へ転送されるとは限りません。答えられない質問の案内先と、担当者が手動で確認・返信する方法をあらかじめ決めておきます。

AIチャットボット(β)を使う場合、Webhookは必要ですか?

AIチャットボット(β)だけをLINE Official Account Managerで使う場合、AI顧客対応サービス用のWebhookやMessaging APIは不要です。AI顧客対応サービスや自社開発を接続する場合だけ、Messaging APIとWebhookを設定します。

Q&A登録や応答テストにChat Proは必要ですか?

Q&A登録とQ&A応答テストは原則としてChat Pro未購入でも可能です。ただし、認定セールスパートナーが開設・管理するアカウントは例外で、対象外業種・アカウントもあります。本番送信にはChat Pro有償機能が必要です。

まとめ:選んだ方式を接続し、テストして公開する

方式を選んだ後は、必要な権限と回答材料、試す範囲を揃え、AIチャットボット(β)の設定またはAI顧客対応サービスの接続へ進みます。二重返信を防ぎ、答えられない場合の案内と担当者が返信する方法を決め、接続と回答内容を分けて確認してから公開します。

導入支援の対応範囲と料金・支援条件を確認する

サービスの対応範囲を見る 料金・支援範囲を見る