先に結論:完全一致と受け皿を先に決める
LINE公式アカウントの応答メッセージは、登録キーワードに一致したときに設定した文面を返します。表記ゆれは必要なものだけ別登録し、未一致時の一律応答を受け皿として用意します。
- あいさつメッセージ/一律応答/キーワード応答の違いと、管理画面での具体的な設定手順
- 飲食店・美容室・EC・予約相談型サービスで、差し替えるだけで使える例文8本と、あわせて登録するキーワード例
- キーワードの完全一致で取りこぼす理由と、公開前に行う20表現テストの進め方
LINE公式アカウントの自動応答でできること
LINE公式アカウントの自動応答は、大きく「あいさつメッセージ」と応答メッセージに分かれます。加えて、条件を満たす場合はAIチャットボット(β)を組み合わせられます。
まず、3つの違いを先に整理します。
| 機能 | いつ返るか | 返す内容 |
|---|---|---|
| あいさつメッセージ | 友だち追加の直後 | 設定した文面 |
| 応答メッセージ(一律応答) | 受信時 | 内容にかかわらず同じ文面 |
| 応答メッセージ(キーワード応答) | 受信時 | 登録語に対応する文面 |
| AIチャットボット(β) | 受信時 | 登録Q&Aから合う回答を返す |
ここからは、あいさつメッセージと応答メッセージの設定に絞って説明します。
あいさつメッセージ
あいさつメッセージは、ユーザーがアカウントを友だち追加した直後に自動送信されるメッセージです。最初の接点なので、次の3点を短く伝えると、その後の問い合わせが進みやすくなります。
- このアカウントでできること(予約、在庫確認、来店案内など)
- どう話しかければよいか(「予約」「アクセス」など、反応する言葉そのもの)
- 有人対応の受付時間と、急ぎの場合の連絡手段
応答メッセージ:一律応答とキーワード応答
応答メッセージは、ユーザーから受信したメッセージに対して、事前に設定した内容を自動で返信する機能です。実務では、予約・料金・アクセスなどはキーワード応答で返し、どれにも一致しない場合は一律応答で受付する組み合わせが扱いやすい設計です。
なお、管理画面の項目名や画面構成は更新される場合があります。設定前に、LINEヤフー for Businessの公式マニュアル(応答設定)と、管理画面の最新表示をあわせて確認してください。
応答メッセージの設定手順
ここからは、キーワード応答を設定する基本手順です。登録するキーワードの数によって作業量は変わるため、最初は「予約」「料金」「アクセス」など、問い合わせが多いものから始めてください。
手順1|管理画面で「応答メッセージ」を開き、応答設定を確認する
LINE Official Account Managerにログインし、対象アカウントを選択します。左側のメニューから「自動応答メッセージ」内の「応答メッセージ」を開きます。あいさつメッセージも同じメニューから設定します。
このとき、あわせて「設定」>「応答設定」も確認してください。応答設定で選んでいる応答方法によって、応答メッセージが動作するかどうかが変わります。 手動チャット(有人対応)中心の設定なのか、応答メッセージを含む設定なのか、応答時間の内と外で切り替えているのかを、作成前に把握しておきます。
手順2|「作成」を押す
応答メッセージの一覧画面で「作成」を押し、新規作成画面を開きます。既存の設定がある場合は、有効・無効の状態もこの一覧で確認してください。過去に作った設定が有効のまま残っていると、意図しない文面が返ることがあります。
手順3|タイトル・応答タイプ・キーワードを設定する
タイトルは管理用の名前です。「予約_表記ゆれ含む」「駐車場案内」のように、後から見ても目的が分かる名前にします。担当者が交代したときに、どの設定を触ればよいか判断できるかどうかが基準です。
応答タイプは「一律応答」と「キーワード応答」から選びます。キーワード応答の場合は、想定される表記のバリエーションもあわせて登録します。1つの応答メッセージに登録できるキーワードは51個までです。
登録例(駐車場案内)
駐車場 / 駐車 / ちゅうしゃじょう / パーキング / 車 / くるま / 車で行く
登録前に、すでに作成済みの応答メッセージに同じキーワードが入っていないかを一覧で点検してください。似た設定が複数あると、意図しない文面を有効にしてしまう原因になります。登録後は自分のスマートフォンからキーワードを送り、想定した応答メッセージが返ることまで確認します。
手順4|返信内容を入力する
ユーザーに届く文章を入力します。文面を作るときの基準は3つです。
- 1回の返信で必要な案内を完結させる:追加の質問が必要な場合は、例外時の連絡先や必要項目を補足に分ける
- 主な行動を1つ示す:予約ページなど、基本の導線を1つに絞る
- 自動応答であることを明示する:「※こちらは自動応答です」と一文入れておく
3つ目は、誤解を避けるためだけでなく、返信が来ないという不満を防ぐためにも有効です。「担当者からの返信は営業時間内に順次」と続けて書いておくと、期待値がそろいます。
手順5|保存して利用を開始する
内容を確認して保存し、利用を開始します。
個別の応答メッセージには、送信するタイミングとして、「期間指定」(開始日と終了日を決める)と「毎日の時間指定」(毎日の特定の時間帯だけ有効にする)を設定できます。期間限定のキャンペーン案内は期間指定、夜間だけ返したい受付案内は毎日の時間指定、というように使い分けます。
なお、アカウント全体の応答時間内/時間外による切り替えは、この個別スケジュールとは別の設定です。応答時間そのものは「設定」>「応答設定」で管理します。2つを混同すると、意図した時間に応答メッセージが動かない原因になります。
保存しただけでは公開準備は終わりません。必ず自分のスマートフォンから、登録した言い方と登録していない言い方の両方でテストしてください。 具体的な手順は後述の「公開前の20表現テスト」にまとめています。
業種別のコピペ例文8本
以下から自社に該当する例文を選び、[ ] で囲んだ部分を自社情報に差し替えて使えます。主な行動を1つ先に示し、例外時の連絡先や補足条件を後半に分けた構成です。URL・電話番号・金額・時間は、必ず実在する自社の情報に置き換えてから公開してください。 あわせて、その例文に登録するキーワード例も記載しています。
1. 飲食店|予約・空席確認
登録キーワード例:予約 / よやく / ヨヤク / ご予約 / 空席 / 空き / 席
ご連絡ありがとうございます。[店名]です。
※こちらは自動応答です。
ご予約は以下のページから24時間受け付けております。
▼ご予約はこちら
[予約ページのURL]
当日のお席の空き状況は、お電話でのご確認が確実です。
TEL:[電話番号](受付時間 [営業時間])
4名様以上のご予約、コース内容のご相談は、
このままメッセージをお送りください。
営業時間内に順次ご返信いたします。
2. 飲食店|駐車場
登録キーワード例:駐車場 / 駐車 / ちゅうしゃじょう / パーキング / 車 / くるま / 車で行く
[店名]の駐車場についてご案内します。
※こちらは自動応答です。
当店は[提携駐車場名]と提携しております。
・場所:[住所または目印]
・ご利用:[例:一定額以上のご利用で所定時間無料]
・駐車券を会計時にご提示ください
満車の場合は、周辺のコインパーキングをご利用ください。
アクセス詳細はこちら:[アクセスページのURL]
3. 美容室・サロン|施術中の一次応答
登録キーワード例:一律応答として設定(キーワードを登録せず、受け皿にする運用も可)
[サロン名]です。メッセージありがとうございます。
※こちらは自動応答です。
ただいま施術中のため、すぐにご返信できない場合がございます。
順次ご返信いたしますので、少々お待ちください。
お急ぎの場合、ご予約は以下から24時間受け付けております。
▼ご予約・空き状況の確認
[予約ページのURL]
4. 美容室・サロン|予約変更・キャンセル
登録キーワード例:キャンセル / きゃんせる / 変更 / 予約変更 / 日程変更 / リスケ
ご予約についてご案内します。
※こちらは自動応答です。
■新規のご予約
[予約ページのURL]
■変更・キャンセル
予約完了メールのリンク、または
このメッセージにご希望日時をお送りください。
[例:キャンセルは前日◯時までにご連絡ください]
■初めての方へ
カウンセリングのお時間を含め、
通常より[◯分]ほど長めにお取りしています。
5. EC・物販|配送状況
登録キーワード例:配送 / 発送 / 届かない / 追跡 / 配送状況 / いつ届く
[ショップ名]カスタマーサポートです。
※こちらは自動応答です。
発送完了メールに記載の追跡番号から、
配送業者のサイトで配送状況をご確認いただけます。
■発送までの目安
ご注文から[◯営業日]以内に発送しております。
([例:土日祝を除く])
追跡番号が不明な場合や、
発送予定日を過ぎている場合は、
ご注文番号を添えてメッセージをお送りください。
担当者より確認のうえご連絡いたします。
6. EC・物販|返品・交換
登録キーワード例:返品 / へんぴん / 交換 / 返金 / サイズ交換 / 不良
返品・交換についてご案内します。
※こちらは自動応答です。
■受付期間
商品到着後[◯日以内]
■対象となる場合
・未使用、未開封の商品
・[例:初期不良、誤配送の場合は送料当店負担]
■お手続き
以下の3点をメッセージでお送りください。
1. ご注文番号
2. 返品・交換の理由
3. 商品の状態がわかる写真(不良の場合)
詳しい条件はこちら:[返品ポリシーのURL]
7. 予約・相談型B2C|営業時間外
登録キーワード例:一律応答として、応答時間外のみ有効にする運用を推奨
[社名]です。お問い合わせありがとうございます。
※こちらは自動応答です。
ただいま営業時間外のため、
担当者からのご返信は[翌営業日]以降となります。
営業時間:[営業時間]([定休日])
お急ぎの場合や、先にご相談内容をお伝えいただける場合は、
このままメッセージをお送りください。
営業開始後、優先的に確認いたします。
8. 予約・相談型B2C|初回相談の聞き取り
登録キーワード例:相談 / そうだん / 初回 / 見積 / 見積もり / 問い合わせ / カウンセリング
初回のご相談についてご案内します。
※こちらは自動応答です。
ご相談は[無料/◯円]で承っております。
所要時間の目安は[◯分]です。
スムーズにご案内するため、
差し支えない範囲で以下をお送りください。
1. ご希望の相談内容(例:[具体例])
2. ご希望の日程(第2希望まで)
3. ご相談方法([来店/オンライン/お電話])
4. お名前
内容を確認のうえ、担当者よりご連絡いたします。
※内容によっては、お答えに数日いただく場合がございます。
完全一致による取りこぼしを減らす3つの方法
キーワード応答は、登録語と完全一致したときに返ります。「予約」だけを登録した場合、「予約できますか」「よやく」「席とれますか?」には反応しません。
対策は次の3つです。
- あいさつメッセージで正解の言葉を先に伝える:「ご予約は『予約』とだけ送ってください」と案内する
- リッチメニューを設置する:タップで定型の語句を送信できるようにし、そもそも文章を打たせない
- どのキーワードにも一致しなかった場合の受け皿を用意する:一律応答で「内容を確認のうえ、営業時間内にご返信します」と返す
設定後は、次の20表現テストへ進みます。
登録した言葉に一致したときと、言い方が異なって一致しなかったときでは、返るメッセージが変わります。実機画面で違いを確認してください。
登録した言葉に一致すると、設定した返信文が返ります。返信文は検証用の例です。
登録していない言い方には、設定した一律応答が返ります。
公開前の20表現テスト
登録済み5表現と、未登録の「記号・空白差」「語尾・助詞付き」「言い換え」を各5表現ずつ送り、計20表現で専用のキーワード応答と一律応答が想定どおりに分かれるかを確かめます。実際の問い合わせに合わせて、送信する表現を追加してください。
準備|20表現と記録項目を決める
ここでは、応答メッセージに「予約/よやく/ヨヤク/ご予約/予約希望」の5つをキーワード登録した状態を前提にします。
| 分類 | 確認すること | 送信例 | 期待値 |
|---|---|---|---|
| A. 登録済み(5件) | 登録した5語をそのまま送る | 予約/よやく/ヨヤク | 専用のキーワード応答 |
| B. 記号・空白差(5件) | 表記や記号を変える | よやく?/予約。/予 約 | 受け皿(一律応答) |
| C. 語尾・助詞付き(5件) | 語尾や助詞を付ける | 予約したいです/予約できますか | 受け皿(一律応答) |
| D. 言い換え(5件) | 登録語を使わずに聞く | 席とれますか/今日空いてる? | 受け皿(一律応答) |
Aは専用のキーワード応答、B〜Dは未一致時の受け皿が返るかを確認します。一律応答を複数用意している場合は、どれが返っても差し支えのない文面にそろえます。
送信前に記録表を用意し、次の4項目を残します。
- 送信した文面と送信日時
- 返った応答メッセージの管理用タイトル
- 想定との差(期待どおり/別の受け皿/返信なし)
- 対応(キーワード追加/受け皿の文面修正/対応不要)
試す・判定する|専用応答と一律応答を確認する
20表現を1件ずつ送り、記録した結果を次の基準で判定します。
- Aで専用応答が返らない → 登録内容、スケジュール、「設定」>「応答設定」を確認する
- B〜Dで受け皿が返らない → 一律応答と応答時間の設定を確認する
編集部が2026年8月2日に、iPhone実機・未認証アカウント、「手動チャット+応答メッセージ」、未一致時は一律応答の条件で、登録済み5表現(予約/よやく/ヨヤク/ご予約/予約希望)と未登録15表現を確認したところ、登録済み5件は専用のキーワード応答、未登録15件は一律応答でした。これは編集部の特定条件での結果であり、アカウント設定によって挙動は変わるため、自社でも同じ4群で確認してください。
代表例
| 送信内容 | 返ったもの |
|---|---|
| 予約 | 専用のキーワード応答 |
| よやく? | 一律応答 |
| 予約したいです | 一律応答 |
| 席とれますか | 一律応答 |
未登録表現のうち、問い合わせ頻度が高く定型文で返せるものだけをキーワードに追加します。
公開前確認|5点を見直す
テストと合わせて、公開前に次を確認してください。
- 「設定」>「応答設定」で、応答方法と応答時間の設定を確認した
- 同じキーワードの重複登録と、過去の有効な設定がないことを確認した
- 未一致時の受け皿(一律応答)が設定されている
- 自動応答の明示、URL・電話番号・営業時間が最新になっている
- 20表現テストを実施し、結果を記録した
応答メッセージだけでは難しいこと
次に当てはまる場合は、キーワードを増やし続けるより、AIによる回答や有人対応を組み合わせる目安です。
- 同じ質問でも聞かれ方が多く、キーワードの追加と更新が増え続ける
- 1通に複数の質問が含まれ、回答を組み合わせる必要がある
- 予約・購入状況など、顧客ごとの条件を踏まえる必要がある
- 見積もり、クレーム、条件付きの可否など、個別判断が必要になる
定型案内は応答メッセージで返し、未一致や個別相談だけをAI・有人対応へ渡すと、対応範囲を切り分けやすくなります。標準機能を続けるか、AIによる対応へ広げるか迷う場合は、LINEの返信方法を選ぶための比較記事で判断基準を確認できます。
よくある質問
AIチャットボット(β)と応答メッセージは併用できますか?どちらが優先されますか?
併用できます。登録キーワードに一致する応答メッセージがある場合は、応答メッセージが優先されます。対象アカウントや利用条件は、チャットProオプションの案内で確認できます。
Messaging APIを使う場合、応答メッセージはどう設定しますか?
Messaging API側だけで返信する場合は、LINE Official Account Managerで「あいさつメッセージ」と「応答メッセージ」をオフにします。併用もできますが、初めてボットを設定する場合は両方をオフにしておくことがLINE Developersで推奨されています。
まとめ:設定・例文・テストまで行って公開する
問い合わせの多い定型案内をキーワード応答で返し、未一致時の一律応答を用意したうえで、例文を自社情報に差し替えて20表現テストを行えば、標準機能で対応できる範囲を判断できます。
未一致の問い合わせが多い、複数の質問や顧客条件を含む相談が増えた、有人対応への引き継ぎまで設計したい場合は、PecoChat®︎(ペコチャット)のLINE向けサービスページをご確認ください。

