LINE対応AIチャットボットは、「任せる範囲」で選びます。
FAQを案内するだけか、資料を参照して回答を作るのか、顧客情報まで使うのかで、必要なサービスと費用は変わります。料金を見る前に、AIに渡す情報と人へ引き継ぐ条件を決めておくと、比較の軸がぶれません。
外部サービスを比較する前に、LINE公式の標準機能で足りるかを確認したい方はAIチャットボット(β)でできないこと7つをご覧ください。
自社のLINE対応、どこまで自動化できるか。現在の問い合わせ内容をもとに、AIに任せられる範囲と導入条件を整理します。
LINEチャットボットは3タイプに分かれる
「LINEチャットボット」と呼ばれるサービスには、役割の異なる3タイプがあります。本記事で比較するのは、自由文の問い合わせに答えるAI応答型です。
AI応答型
顧客の自由文に対し、登録Q&Aや資料をもとにAIが回答を生成するタイプです。本記事の比較対象です。
シナリオ型
ボタンや分岐を用意し、決められた案内へ誘導するタイプです。LINE公式アカウントの標準機能でも実現できます。
MA型
ステップ配信やセグメント配信など、販促・配信を自動化するタイプです。問い合わせ対応を目的とするAI応答型とは役割が異なり、併用できます。
LINE公式アカウントの標準機能でどこまで対応できるかは、AIチャットボット(β)の限界で詳しく解説しています。
LINE対応AIチャットボット7社の比較表
比較の前提LINE公式アカウントとの連携を前提に、生成AIによる回答、外部システム連携、有人切替、無料プラン・トライアル、料金を比較します。掲載情報は各社の公式サイト・公開資料を2026年8月20日時点で確認したものです。PecoChat®︎(ペコチャット)は株式会社PecoAIのサービスです。
LINE対応AIチャットボット7社の生成AI対応プラン比較
| サービス(提供会社) | 生成AI対応プランの初期費用 | 生成AI対応プランの費用 | 生成AI回答 | 外部システム連携 | 有人切替 | 無料プラン/トライアル | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| PecoChat®︎ (株式会社PecoAI) |
0円 | ライト:9,800円/月(税込) スタンダード:39,800円/月(税込) ビジネス:129,800円/月(税込) カスタム:要見積 |
対応 (登録データ・資料を参照) |
対応 (要件確認) |
対応(スタンダード以上) | AI回答 累計100通 学習データ10,000文字 |
LINE・Web・WhatsAppに対応。外部サービス連携と導入支援に対応。 |
| FirstContact (株式会社バイタリフィ) |
100,000円 | AI:80,000円〜/月 LINE連携(SNS):9,800円 |
AIプラン (RAG) |
LINE連携(SNS) ・要確認 |
対応 (公式プラン表) |
20日間無料トライアル | 有人チャットを含む複数プラン。料金表は12カ月契約単位。 |
| Tebot (株式会社アノテテ) |
0円 | 生成AI:80,000円/月 (年契約時・税別) |
生成AIプラン | LINE連携 (条件確認) |
全プラン対応 | 14日間無料トライアル | PDF・URL学習と無制限サポート。LINE連携条件は要確認。 |
| ChatPlus (チャットプラス株式会社) |
0円 | AI Agent Plus:要見積もり (現行公式ページで月額非表示) LINE連携:1万円〜/月 |
AI Agent Plus AI系プラン |
API・CRM・Box等 | 対応 | 無料トライアルあり | 有人対応、API、CRM・Box等に対応。機能とプランの幅が広い。 |
| チャネルトーク (Channel Corporation) |
公式公開なし | AI:50円/問い合わせ参加 基本プラン費用は別途 |
AIエージェントALF (従量課金) |
Open API・Webhook ・CRM |
オペレーター対応 | 無料プランあり | LINE、Open API・Webhook、CRM・接客チャットに対応。 |
| RICOH Chatbot Service (株式会社リコー) |
要問い合わせ (公式公開なし) |
生成AIチャット:要問い合わせ | 生成AIチャット (別プラン) |
LINE・LINE WORKS・ Teams・kintone |
Standard・Enterprise (生成AIは要確認) |
30日間無料トライアル | ExcelでQ&Aを管理。LINE、LINE WORKS、Teams、kintoneに対応。 |
| DECA カスタマーサポート (株式会社ギブリー) |
要問い合わせ (公式公開なし) |
要問い合わせ (公式公開なし) |
ChatGPT活用 FAQ自動生成 |
Web・LINE・ |
対応(オプション) | 要問い合わせ | PDF・画像・音声からQ&Aを生成。Web、LINE、Instagramへ展開。 |
※価格は生成AI対応プランまたはAI機能の従量費に限定した目安です。LINE連携料、メッセージ通数、AI回答数、顧客数、初期設定、契約期間によって総額は変わります。AI機能の利用に別途基本プランが必要な場合は、その費用も加算されます。
※「生成AI回答」は、資料を参照した回答生成または生成AIによる回答文生成への対応を示します。実際に使えるデータ形式・回答範囲はプランと契約条件を確認してください。
失敗しない選定基準4つ
選ぶ順番は、①AIに任せる範囲、②参照させるデータ、③有人対応への切り替え、④費用構造です。料金だけを先に比べると、導入後に必要な機能が足りない、追加費用が膨らむといったズレが起きます。
- AIに任せる範囲を決める定型FAQへの回答だけか、資料を参照した回答か、顧客・注文データに応じた個別回答まで必要かを決めます。
- 参照させるデータを確認するQ&A、PDF、Webページ、顧客・予約・注文データのうち、何をそのまま使えるかを確認します。形式が合わないと、導入前のデータ整備に時間がかかります。
- 有人切替の設計を確認する顧客が呼び出すのか、AIが判定するのか、どこへ通知されるのか、切替後の返信をどの画面で管理するのかを確認します。
- 費用構造を分けて比べる基本料金、AI利用料、LINE連携料、担当者・有人対応、初期設定、運用支援、超過料金を分けて総額を見ます。
候補を2〜3社に絞ったら、同じ質問例・資料・月間問い合わせ件数を渡して、回答品質と見積もりを比較します。
7社の特徴と注意点
比較表の数字だけでは、導入後の運用イメージまでは分かりません。各サービスについて、生成AI回答・有人対応・LINE連携・料金の注意点を同じ順番で整理します。
PecoChat®︎|LINE×生成AI×有人対応
PecoChat®︎は、LINE公式アカウント・Webサイト・WhatsAppの問い合わせ対応を生成AIで自動化するサービスです。運営会社自身のサービスですが、他社と同じ基準で比較します。
生成AI対応プランは初期費用0円で、ライトが月額9,800円(税込)、スタンダードが月額39,800円(税込)、ビジネスが月額129,800円(税込)、カスタムは要見積です。ライトはAI回答月300通込み、スタンダードは月2,000通込み、ビジネスは月10,000通込みで、有人切替はスタンダード以上で利用できます。トライアルではAI回答を累計100通、学習データを10,000文字まで利用できます。外部サービス連携の範囲は要件によって異なるため、問い合わせ件数と必要な連携先を伝えて確認します。
LINE連携・生成AI回答・有人切替を同じ窓口で整えたい企業に向きます。一方、大量の問い合わせを処理するコールセンター向けの高度な品質管理や、電話・メールを含む全チャネル統合が主目的なら、専門のCS基盤も比較対象に入れます。料金・支援範囲を公式サイトで確認する
FirstContact|有人チャットを含む複数プラン
生成AIを使うAIプランは月額80,000円〜、初期費用100,000円です(税別・12カ月契約単位の公式表示)。20日間の無料トライアルも案内されています。
LINE連携は追加オプションとして案内されているため、基本料金だけで判断せず、LINE連携込みの総額を確認します。資料を参照した回答生成を使いたい場合はAIプランが前提になるため、低価格プランとの機能差を先に確認してください。
Tebot|シンプルな操作とサポート
Tebotの生成AIプランは初期費用0円、月額80,000円(年契約時・税別)です。PDFやURLを学習データに使え、有人チャットと無制限サポートが含まれます。
14日間の無料トライアルで操作感を確かめられる一方、LINE連携の対象プラン・費用は契約前に確認が必要です。社内に専任担当者がいない場合でも始めやすいサービスですが、CRMやECカートとのデータ連携が前提なら、対応範囲を個別に確認します。
ChatPlus|プランと機能の幅が広い
ChatPlusは、チャットボット、有人対応、API連携、CRM・外部ストレージ連携などを組み合わせられるサービスです。生成AIを使うAI Agent Plusは初期費用0円・月額制ですが、現行公式ページでは月額が表示されていないため要見積もりです。LINE連携は1万円〜/月と案内されています。過去の公開資料に17万円〜の記載がありますが、現行条件で確認します。
機能を段階的に増やしたい企業には選択肢が多い一方、プランごとの機能差と追加費用が複雑になりやすい点が注意です。無料トライアルで、必要な機能がどのプランに含まれるかを確認してから比較します。
チャネルトーク|接客チャット・CRM・AIエージェント
チャネルトークは、有人チャット、顧客管理、社内チャット、AIエージェント「ALF」をまとめて扱う顧客コミュニケーション基盤です。AIエージェントは問い合わせ対応ごとの従量課金で、チャットALFは50円/問い合わせ参加です。利用には別途基本プランが必要です。
LINE、Open API、Webhookなどに対応し、ECや接客全体を統合したい企業に向きます。顧客数、担当者数、AI利用量が積み上がるため、月間問い合わせ件数を前提に総額を試算してください。
RICOH Chatbot Service|Excel管理と大手の支援
RICOH Chatbot Serviceの生成AI対応は、「生成AIチャット」シリーズとして提供されています。生成AIプランの初期費用・月額費用は公式ページで一律に公開されていないため、問い合わせが必要です。
LINE、LINE WORKS、Microsoft Teams、kintoneなどとの連携を検討できます。Q&A型はStandard・Enterpriseで有人対応に切り替えられ、30日間の無料トライアルもあります。生成AIプランの初期費用・月額費用は問い合わせが必要なため、必要な機能を明記して見積もりを取ります。
DECA カスタマーサポート|FAQ自動生成とマルチチャネル
DECA カスタマーサポートは、自社データをもとにFAQやチャットボットを整備するカスタマーサポート基盤です。テキスト、PDF、音声、画像などのデータを使ったFAQ自動生成や、Web・LINE・Instagramへの展開に対応しています。
料金は公式サイトで一律に公開されておらず、初期費用・月額費用とも要問い合わせです。有人チャットやビデオ通話を含む運用を検討する場合は、オプションの範囲、対応時間、LINE連携を含む総額を確認します。
導入までの4ステップと見積もり前チェック5項目
候補を2〜3社に絞ったら、無料トライアルと相見積もりで最終決定します。導入前に条件をそろえておくと、サービスごとの価格差ではなく、自社に必要な運用の差を比較できます。
- AIに任せる範囲と成功指標を決める営業時間外の問い合わせを何割までAIで一次回答するかなど、導入後に確認できる指標を決めます。
- 学習データを棚卸しするFAQ、マニュアル、過去の問い合わせ履歴を集め、Excel・PDF・Webなどの形式を確認します。
- 2〜3社で同じ質問を試す実際の過去質問を使い、回答の正確さ、根拠の示し方、答えられないときの動きを比較します。
- 同じ条件で見積もりを取るLINE連携費、AI利用料、従量課金、初期設定、運用支援を含む月額総額で比べます。
接続・設定の具体的な手順はLINE AIチャットボットの作り方で確認できます。
見積もり前に文書で確認する5項目
- LINE連携の費用と条件:基本料金に含まれるか、オプションか。オプションの場合の月額はいくらか。
- 従量課金の単位と上限:メッセージ通数、AI回答数、顧客数のどれで課金されるか。超過時の単価はいくらか。
- 学習データの更新:誰が更新できるか、反映まで何日かかるか、更新履歴を確認できるか。
- 有人切替の仕様:切替条件を自社で変更できるか、通知先はどこか、履歴を引き継げるか。
- データと契約:再学習への利用、保存場所、保持期間、権限、最低利用期間、解約時のデータ持ち出しを確認する。
よくある質問
LINE公式アカウントの標準AI機能だけでは足りませんか?
定型FAQへのボタン誘導なら標準機能で足ります。自由文の質問への回答生成、資料の読み込み、有人対応への引き継ぎ管理が必要になった時点で外部サービスが必要です。標準機能の限界の詳細はこちら。
Lステップなどの配信ツールとはどう違いますか?
Lステップはステップ配信やセグメント管理が主目的のMA型ツールで、自由文の問い合わせに回答するAI応答型とは役割が異なります。両者は併用でき、配信と問い合わせ対応を分担する構成が一般的です。
無料で使えるLINE対応チャットボットはありますか?
チャネルトークに無料プランがありますが、AI回答は従量課金で、各社ともAI機能は有料が中心です。まずLINE公式アカウントの標準機能で試し、限界を感じてから外部サービスを検討する順序が合理的です。
導入までどのくらいの期間がかかりますか?
既存のFAQやマニュアルが揃っていれば最短数日〜2週間程度が目安です。期間を左右するのはツールの設定よりも学習データの整備です。過去の問い合わせ履歴の棚卸しから始めてください。
顧客とのやり取りが生成AIに学習されませんか?
主要サービスは入力データを再学習に使わない方針を明示していますが、契約前に文書での確認が必須です。保存場所・保持期間・権限設定の3点をあわせて確認してください。
まとめ:料金ではなく「任せる範囲」から選ぶ
LINE対応AIチャットボットは、月額だけでは決められません。次の順番で確認すると、自社に必要なサービスを絞り込めます。
- AIに任せる範囲を決める(定型FAQ、資料参照、顧客データ連動)。
- 自社の学習データの形式を棚卸しする。
- 有人切替の条件と通知先を確認する。
- LINE連携費・従量課金を含めた総額で2〜3社を比べる。
- 過去の実質問でトライアルしてから契約する。
PecoChat®︎の無料相談では、現在のLINE運用をもとに、AIに任せられる範囲・必要なデータ・導入条件を整理します。他社サービスが適している場合は、その旨も正直にお伝えします。
本記事の調査方法:掲載した料金・機能は2026年8月20日時点の各社公式サイトおよび公開資料に基づきます。記載のない条件(オプション費用・契約期間など)は各社への問い合わせが必要です。
