AI応答メッセージは2023年11月29日に終了。代替は次の3つの方式です。
- 定型質問だけなら無料の応答メッセージ
- Q&Aの範囲で表記ゆれに対応するならAIチャットボット(β)
- 質問が複雑・個別性が高いなら外部AI顧客対応サービス
旧機能と同じ「AIが質問を判別して自動返信する」体験を取り戻すには、現在の問い合わせ内容に合う方式を選び、過去のQ&Aや回答文を移行し直す必要があります。この記事では、3つの方式の違いと選び方、旧AI応答メッセージからの具体的な移行手順を解説します。
AI応答メッセージ終了後、何を使う?
LINEのAI応答メッセージは2023年11月29日に提供終了となり、現在は標準機能または外部サービスでの代替が必要です。
AI応答メッセージは、LINE公式アカウントに届いた質問のタイプをAIが判別し、あらかじめ用意したカテゴリ(営業時間・料金・アクセスなど)の回答を自動返信する機能でした。「一問一答を大量に登録しなくても、表記ゆれをある程度吸収してくれる」点が便利でしたが、2023年11月29日をもって提供が終了しています。
終了後は、旧機能の代わりに、定型返信なら応答メッセージ、Q&Aからの回答ならAIチャットボット(β)、複雑な対応なら外部AIサービスへ移行する形になります。
| 旧AI応答メッセージでの運用 | 現在の移行先の考え方 |
|---|---|
| カテゴリに応じた定型返信 | 応答メッセージ(定型)またはAIチャットボット(β)(Q&A) |
| 手動チャットと自動応答の併用 | 応答メッセージ・AIチャットボット(β)・外部AIと手動チャットを役割分担 |
旧AI応答メッセージに登録していたカテゴリ設定や回答文は、現在の機能へ自動的に引き継がれる前提ではありません。「AIが質問を判別して答える」体験を取り戻すには、あらためて代替手段を選び、Q&A資産を移行し直す必要があります。
時系列を整理すると、次のとおりです。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2023年11月29日 | AI応答メッセージが提供終了。応答設定は標準機能へ自動切替 |
| 2025年11月 | 後継にあたる「AIチャットボット(β)」が追加され、Q&A登録・応答テストなどが順次提供開始 |
| 2026年8月現在 | 標準機能・AIチャットボット(β)・外部AIサービスの3つの方式で再構築するのが現実的 |
なお、約2年ぶりに登場したLINE公式のAI機能「AIチャットボット(β)」にも、対応できる範囲に明確な限界があります。詳しくはLINEのAIチャットボット(β)でできないことで解説しています。
代替が必要になる典型ケース|旧AI応答で「何をしていたか」で決まる
旧AI応答メッセージでの使い方によって、最適な移行先は変わります。定型返信だけなら無料の応答メッセージで足ります。
移行先を選ぶ前に、旧AI応答メッセージ(あるいは今のLINE運用)で自動化したいことを整理しましょう。典型的なのは次の3ケースです。
| ケース | 旧AI応答での使い方 | 推奨の移行先 |
|---|---|---|
| 定型質問だけ | 営業時間・アクセス・支払い方法など、答えが常に同じ質問への自動返信 | 応答メッセージ無料 |
| 表記ゆれへの対応 | 「駐車場ある?」「パーキングは?」のような言い回しの違いをAIに吸収させていた | AIチャットボット(β)または外部AIサービス |
| 質問が複雑・個別性が高い | プラン相談・在庫や予約状況・複数条件の質問など、登録済み回答では返しきれない内容 | 外部AIサービス有人切替つき |
ケース1に外部サービスは不要です。逆に、ケース3を①や②で無理にカバーしようとすると、的外れな自動返信でユーザーを困らせる事故につながります。自社の問い合わせログを1週間分見返し、どのケースが多いかを確認してから選んでください。
代替策3選の仕組みと違い|比較表つき
代替策は、無料の応答メッセージ、月額3,000円(税別)のAIチャットボット(β)、月額1万円前後からの外部AIサービスの3つです。
3つの代替策は「回答の作り方」が根本的に違います。

① 応答メッセージ(キーワード応答)|無料・定型返信
LINE公式アカウントの標準機能です。設定したキーワードに完全一致したときに、決めた文面を返します。無料で使えて誤動作が起きにくい一方、キーワードに一致しない質問には反応できず、表記ゆれ(「駐車場」と「パーキング」など)も吸収できません。旧AI応答メッセージと比べると、「AIによる質問判別」がなくなった形です。
具体的な設定方法と業種別の例文は、LINE自動応答の設定方法と業種別例文にまとめています。
② AIチャットボット(β)|LINE公式の後継機能・チャットProオプション
2025年11月12日に追加された、LINE公式アカウントの新しいAI機能です。生成AIがメッセージ内容を判別し、事前に登録したQ&Aの中から最適な回答を選んで自動返信します。PDFや画像からQ&Aを自動生成する機能もあります。
ただし利用には月額3,000円(税別)のチャットProオプション契約が必要で、仕組み上は「登録済みQ&Aから選ぶ」方式のため、回答文をその場で生成することはできません。Q&Aにない質問、顧客ごとに答えが変わる質問には対応できず、グループトークにも非対応です。位置づけとしては「旧AI応答メッセージの正統進化版」ですが、できることの範囲は旧機能に近いと考えると判断を誤りません。
③ 外部AI顧客対応サービス|生成AIが文脈を読んで回答
Messaging API経由でLINEに接続する外部サービスです。ChatGPTなどの生成AIが、取り込んだ社内資料(PDF・Excel・Webサイトなど)をもとに回答文をその場で生成するため、表記ゆれはもちろん、複数条件の質問や文脈のある相談にも対応できます。多くのサービスが、AIで答えきれない相談をスタッフに引き継ぐ「有人切替」を備えています。
たとえば当社のPecoChat®︎は、月額9,800円のBasicプラン(AI一次対応・月300通)から利用でき、Proプラン(月額29,800円)ではAIと有人対応のハイブリッド運用が可能です。外部サービス各社の料金・機能は、LINE対応AIチャットボット7社比較で比較しています。
3つの方式を選ぶときは、料金だけでなく、表記ゆれ・自由質問・有人対応の要否を確認します。
| 比較項目 | ① 応答メッセージ | ② AIチャットボット(β) | ③ 外部AIサービス (例:PecoChat®︎) |
|---|---|---|---|
| 費用 | 無料 | 月額3,000円(税別) ※チャットProオプション | 月額約1万円〜 (PecoChat®︎のBasicは月額9,800円) |
| 表記ゆれ対応 | ×(一致しないと無反応) | ○ | ○ |
| 有人対応への切替 | 手動(チャット対応) | 手動(チャット対応) | ○(条件に応じた自動切替が可能なサービスあり。PecoChat®︎はPro以上) |
| 導入の手間 | 小 | 小〜中(Q&A整備が必要) | 中(資料の取り込みと接続設定) |
| 向いているケース | ケース1(定型のみ) | ケース2(Q&Aが整理済みで、件数も限定的) | ケース2・3(質問が多様/個別性が高い/取りこぼしたくない) |
移行手順|旧AI応答メッセージのQ&A資産を引き継ぐ
移行は「旧Q&Aの棚卸し→移行先の設定→テスト→公開」の4段階です。標準機能とAIチャットボット(β)は当日〜半日、外部AIサービスは接続設定や資料整備を含めて数時間〜数日が目安です。
共通の準備:Q&A資産の棚卸し
- 旧AI応答メッセージで設定していたカテゴリと回答文を思い出せる範囲で書き出す。当時の設定は自動では引き継がれていないため、手元の記録やスクリーンショットがあれば集める。
- 直近1〜3か月の問い合わせ履歴(LINEチャット・電話・メール)から、よくある質問を20〜30件リストアップする。
- 各質問を「答えが常に同じ/言い回しが多様/個別対応が必要」の3つに仕分けする。
この仕分け結果が、前章のケース1〜3にそのまま対応します。
① 応答メッセージへ移行する手順
- LINE Official Account Managerにログインし、「応答設定」を開く。
- チャットの応答方法で「応答メッセージ」をオンにする。
- 「応答メッセージ」→「作成」から、棚卸しした定型質問ごとにキーワードと回答文を登録する。
- キーワードは「駐車場」「パーキング」のように、予想される言い回しを複数登録する。完全一致のため、表記ゆれは別々に登録する。
- 自分のスマートフォンからテスト送信し、意図した返信が届くか確認して公開する。

② AIチャットボット(β)へ移行する手順
- LINE Official Account Managerの「チャット」からチャットProオプション(月額3,000円・税別)を契約する。Q&Aの作成とテストは未契約でも可能です。
- 「AIチャットボット」メニューで注意事項に同意する。
- Q&Aを作成する。方法は、個別の手入力、CSVでの一括登録、PDF・画像(JPEG、PNG)のアップロードによる自動生成の3つです。
- 棚卸しした質問リストをCSVにまとめて一括登録すると効率的です。
- 応答テストで想定質問を投げ、回答のずれをQ&A修正で直します。
- 本番適用して運用を開始し、「分析」で回答状況を月次確認します。

ユーザー側が「LINE公式アカウントAI機能での情報利用」をオフにしている場合、そのユーザーには自動返信されない場合があります。取りこぼしを防ぐため、応答メッセージや有人チャットとの併用設計を前提にしてください。
③ 外部AI顧客対応サービスへ移行する手順(PecoChat®︎の例)
- 棚卸しした質問リストに加え、料金表・サービス案内・FAQページなどの資料(PDF・Excel・WebサイトURL)を用意する。
- サービスに資料を取り込む。PecoChat®︎の場合、アップロードした資料をAIが回答の元データとして参照します。
- LINE公式アカウントとMessaging APIで接続する。接続方法の詳細はLINE AIチャットボットの作り方を参照してください。
- 二重返信の防止設定を確認する。LINE側の応答メッセージと外部AIの回答が両方送られないよう、応答設定を調整します。
- テスト用QRコードから想定質問を投げ、回答精度と有人切替の動作を確認する。
- 有人切替の条件(例:クレーム・予約変更・AIの確信度が低い場合)を決めて公開する。

自社のLINE対応はどこまで自動化できる?
旧AI応答メッセージからの移行先に迷ったら、現在の問い合わせ内容をもとに「自動化できる範囲」を無料で診断します。
移行後の設計パターン|3つの方式は併用できる
3つの代替策は排他ではなく併用が基本です。定型は応答メッセージ、自由質問はAI、複雑な相談は有人に振り分けます。
実際の運用では「どれか1つを選ぶ」より、質問のタイプごとに方式を割り当てる設計が安定します。代表的な設計パターンは次の3つです。
| 設計パターン | 構成 | 向いているアカウント |
|---|---|---|
| パターン A無料で最小構成 | 応答メッセージのみ。定型質問だけ自動化し、それ以外は営業時間内に手動チャットで返信 | 問い合わせが月数十件以下で、内容がほぼ定型 |
| パターン BLINE内で完結 | AIチャットボット(β)+応答メッセージ。Q&A整備済みの質問はAI、キャンペーン等の定型配信は応答メッセージ | 質問の種類が限定的で、Q&Aを整備・更新し続けられる |
| パターン C外部AI+有人ハイブリッド | 外部AIサービスが一次対応し、複雑な相談は条件に応じてスタッフへ自動切替。夜間・休日もAIが対応 | 予約前の相談が多い、質問の言い回しが多様、取りこぼしが売上に直結する |
どのパターンでも共通する原則は、「AIに任せる範囲」と「人が対応する範囲」を先に線引きしておくことです。返金・クレーム・医療上の判断など、誤答のリスクが大きい領域は最初から有人対応に固定し、AIには「わからないときは引き継ぐ」動きをさせるのが安全です。
よくある質問
終了日、無料で使える代替、AIチャットボット(β)の限界、外部AIとの併用可否を確認してから移行先を決めます。
LINEのAI応答メッセージはいつ終了しましたか?
2023年11月29日に提供終了しました。現在は応答メッセージ、AIチャットボット(β)、外部AIサービスなどへ移行して運用します。
AI応答メッセージの代わりになる無料の機能はありますか?
標準機能の応答メッセージ(キーワード応答・一律応答)が無料で使えます。ただしキーワード完全一致が基本のため、表記ゆれや自由な質問には対応できません。
AIチャットボット(β)はAI応答メッセージと同じことができますか?
登録済みQ&AからAIが回答を選ぶ点は似ていますが、月額3,000円(税別)のチャットProオプション契約が必要です。回答文の生成はできず、未登録の質問には答えられません。
旧AI応答メッセージの設定内容は引き継げますか?
自動では引き継がれません。過去のカテゴリ設定と問い合わせ履歴からQ&Aを棚卸しし、移行先へ登録し直す必要があります。
外部AIサービスとLINEの標準機能は併用できますか?
併用できます。定型質問は応答メッセージ、登録資料をもとに案内を変える質問は外部AI、個別判断が必要な相談は有人対応と役割分担する設計が、誤答と取りこぼしを減らします。
まとめ|移行先は「質問の複雑さ」で選ぶ
AI応答メッセージは2023年11月29日に終了しています。まず問い合わせを棚卸しし、定型なら応答メッセージ、Q&A中心ならAIチャットボット(β)、複雑・個別性が高いなら外部AIサービスを選びます。
- ① 応答メッセージ(無料)答えが常に同じ定型質問だけなら十分です。
- ② AIチャットボット(β)Q&Aを整備できるなら、旧AI応答メッセージに最も近い使用感です。
- ③ 外部AI顧客対応サービス質問が多様・複雑で、取りこぼしを防ぎたいなら有力な選択肢です。
まずは問い合わせログを棚卸しし、自社の質問がどのタイプに偏っているかを確認するところから始めてください。
移行先の判断に迷ったら、無料相談をご利用ください。
PecoChat®︎は、ChatGPTなどの生成AIとLINEを連携し、アップロードした社内資料をもとに自動回答するAI顧客対応サービスです。旧AI応答メッセージで自動化していた範囲がそのまま移行できるか、現在の問い合わせ内容をもとに無料で診断します。
本記事のLINE公式アカウントに関する情報は2026年8月時点のものです。チャットProオプションの料金やAIチャットボット(β)の仕様は変更される可能性があるため、公開前にAIチャットボット(β)公式マニュアルとチャットProオプションの案内をご確認ください。
