元の資料から、足りない情報を見つける
FAQをつくる前に、資料を見て「答えられること」と「確認が必要なこと」を分けます。たとえば、次のような相談サービスの案内があるとします。
受付時間:平日10時〜18時、土曜10時〜15時。日曜・祝日は休業。
オンライン相談は予約制です。日時変更は前日までに、キャンセルは受付窓口へご連絡ください。当日の変更は担当者へご相談ください。
この案内で分かるのは、受付時間と、予約が必要なことです。次の3点は書かれていません。
- 変更の締切:前日の何時まで?
- 連絡先:どの電話番号やフォームに連絡する?
- キャンセル料:かかる? かかるなら、いくら?
書かれていない条件は推測せず、担当者に確認します。確認に使えるよう、元の資料名やURLも残しておきましょう。
足りない条件は社内で決めてから使う
不足する情報は担当者に聞く質問へ置き換えます。別の資料に「土曜は休業」とあれば、対象サービスや適用日を見比べ、責任者に正しい条件を決めてもらいます。
| 確認する問い | 確定値 | 確認する役割 | 公開までの扱い |
|---|---|---|---|
| 前日の何時まで変更できるか | 確認待ち | 予約運用責任者 | 時刻を断定しない |
| キャンセル料は発生するか | 確認待ち | 料金・契約の承認者 | 無料・有料の両方を断定しない |
| 顧客が使える受付窓口はどこか | 確認待ち | 顧客対応責任者 | 案内先確定まで該当FAQの公開を保留 |
| 前日が休業日の場合はどうするか | 確認待ち | 予約運用責任者 | 例外は人が確認する |
「前日まで」を「前日18時まで」に直すのは、文章の推敲ではなく条件の追加です。営業時間が18時まででも、変更の締切が同じとは限りません。回答を得たら、承認者、適用日、更新対象のページを記録します。
確認待ちの内容は社内の作業表に残し、チャットの回答用資料から分けます。顧客に案内する窓口まで未確定なら、その質問への回答は公開を保留します。
確定した内容でFAQを組み立てる
質問は「営業日」のような社内の項目名より、顧客が尋ねる形にします。回答と根拠資料を組にし、公開できるFAQから用意しましょう。
質問:土曜日もオンラインで相談できますか?
回答案:土曜日は10時〜15時に相談を受け付けています。オンライン相談は事前予約が必要です。
質問:日曜日や祝日は相談できますか?
回答案:日曜・祝日は休業です。
日時変更やキャンセル料のFAQは、前の表の項目が決まってから作ります。営業時間、予約の必要性、日時変更、キャンセルを別項目で管理すると、変更時に直す場所も見つけやすくなります。
言い換えも添えますが、「週末に相談したい」には日曜も含まれます。土曜の案内だけで済ませず、日曜・祝日の休業も伝えられるかを試します。
良い回答例と避けたい回答例
良い回答の基準は、文面の完全一致より必要な条件が揃うことです。土曜の相談なら「10時〜15時」「事前予約が必要」の2点を必須にします。
- 「土曜日に予約なしで相談できますか?」に「15時までなら予約なしで大丈夫」と答えると、予約条件を落としています。
- 「明日の予約を今日の夜に変更できますか?」に「今日中なら大丈夫」と答えると、未確定の締切を補っています。
- 「キャンセルは無料ですか?」は料金条件が決まるまで公開保留です。案内窓口が確定した後は、担当者へ相談する方法を示せます。
想定した回答と、実際にチャットへ入力して得た回答を比べ、条件の抜けや根拠のない断定を探します。
回答確認シートで修正と承認を記録する
実際の回答欄は、テストで回答を得るまで空けておきます。想定の文を書き込むと、まだ試していない回答と見分けがつかなくなるためです。
| 欄 | 記入内容・確認方法 |
|---|---|
| 質問 | 顧客の質問と、短文・言い換え・複数条件の入力例 |
| 必須情報 | 時刻、予約条件、対象日など欠かせない条件 |
| 根拠 | 最新版の資料名、該当箇所、適用日 |
| 実際の回答 | 確認を行うまでは空欄。確認時に回答を記録 |
| 判定 | 適切・要修正・人の確認が必要など、理由を添える |
| 修正・承認 | 修正する人、承認者、反映日、再確認日 |
条件が回答から抜けたときは、まず元資料を見ます。資料に書かれていればFAQや設定を見直し、資料にもなければ事業側で条件を決めます。原因の切り分けは、答えられない6つの原因とFAQの直し方で詳しく紹介しています。
修正後は同じ質問に加え、近い条件も試します。土曜の時間を直したら、平日・日曜・祝日の案内が混ざらないかを見て、窓口のリンクも実際に開きます。
よくある質問
Q1. 資料にない条件を、一般的なルールとして追加してもよいですか?
まず自社の条件として承認を受けます。営業時間から変更の締切を推測したり、記載のないキャンセル料を無料にしたりせず、社内の確認待ちとして残します。
Q2. 確認待ちの項目があっても公開できますか?
確定した部分から公開できます。未確定の項目は回答用の資料から分け、窓口も決まっていなければ、その質問への回答を保留します。
自社の問い合わせで、導入条件を確認する
普段の質問やお手元の資料をもとに、AIに任せる範囲と必要な準備・費用を確認できます。


